トラウマと言うほどのものではないのかもしれませんが、
騒音に対する恐怖というか不安というかとにかく強烈なマイナスイメージを
脳に刻み込まれた「最初の」経験が高校時代にありました。
こう見えても(どう見えるかは知りませんけど)高校時代は受験勉強に
全身全霊を注ぎ込んでいました。
(今思えば受験勉強に「全身全霊」そそいじゃダメです)
田舎の貧乏な家でしたので、流行の予備校や塾へは行けず、
コンプレックスもありましたのでひたすら毎日受験勉強に励みました。
睡眠時間も短くなりがちでしたので、眠る時はしっかり眠りたかったんですね。
ところがある朝・・・
なにやら隣の家から聞こえてきます。
「南無・・・・・南無・・・・・南無・・・・・・・・」
これはもうモーツァルトのピアノソナタとかであるはずはありません。
紛れもなく仏教系、ありがたいお釈迦様の言葉関係です。
今でこそ私は仏教好きですが、
当時の、高校2年の若者が午前五時からお経を延々聞かされて喜ぶでしょうか?
ありがたいなんて思うはずもありません。
ひたすら不気味で耳障りだ。
でも今日だけなら我慢するか、と思ったのですが、
そう甘くはありませんでした。
おそらくお隣さんは熱心な信者で、有名なお坊さんが録音したお経のテープを
買っていらしたのでしょう。
そして買った次の日から毎朝毎朝ありがたいありがたいとばかりに
そのお坊さんの詠唱を延々と流していたのでしょう。
そして私は毎朝睡眠妨害されるわけですね。
もちろん学校での勉強、家に帰ってからの受験勉強に支障が出始めるわけです。
どうも睡眠不足だ。あのお経のせいに違いない。
そう思って親に相談したのですが、大方の予想通り
「それはおまえが敏感すぎるからだ」
で終わってしまいました。
かといって睡眠を邪魔される苦しみが消えるわけではなし。
お釈迦様の説く「苦」とはこのことなのか!?
とはさすがに思いませんでしたけど、
騒音によって睡眠を妨害されることはこんなにも苦しいことなんだ、ということは
私の心にしっかり刻み込まれたのでした。
そしてそれ以後も、騒音に出会うたびになんだか胃の辺りを締め付けられるような
いや~な感じを味わうことになります。

