小心者ですからね。
不動産屋が怖いと言うか、初めに入った不動産屋で断りきれずに部屋を決めてしまう、
前回はそんな経験をしたものですから、
今回は不動産や選びから慎重になったのですね。
評判のいい不動産屋を選びたい!と。
小心者が慎重になるとどうなると思います?
なかなか行動に移れません。
しかしまずは情報集めです。
これは賃貸雑誌を見るだけなので小心だろうがなんだろうが関係ありません。
雑誌をぱらぱらとめくり・・・
浅薄にもたくさん名前が出ている不動産屋がいい不動産屋と思いこんだのです。
そんなの、何の根拠もないのに!
なんだか、学生に親切みたいな名前の不動産屋だったので信頼できるかなと思い、
そこに行くことに決めました。
新宿南口。あのころはまだ紀伊国屋はできてなかったかな?
お店の前まで来ても決心がつかず、あっちへうろうろこっちへうろうろ・・・
中に入れないんです。小心者ですから。
悪い不動産屋だったらどうしようなんて思いつつ。
1時間以上うろうろしてやっと意を決しました。
小さなビルの2階だったか3階だったか、目指す不動産屋はありました。
階段で上ったのを憶えています。ドアは開いていまして店員は一人。
先客がいましたので私はしばらく待ちました。
思えばそのとき、ちょっといやな予感がしていたんです。
ビルはボロいし、店員さんは一人しかいないし・・・
いやいや、そんなの偏見だ、と思って律儀に順番を待ちました。
そして私の順番が巡ってきたわけです。
話してみると、案外いい人のように思えました。
この不動産屋なら信頼できると。
それで、物件に対する希望をあれこれと伝えました。
もちろんこの希望は前もって紙にまとめておいたものです。
最優先事項は「遮音性能」。当然ですね。
1Kかワンルームで、小田急線沿線、6万円前後でありませんか?
ありませんでした。
しかし西武池袋線の沿線ならあるということです。
鉄骨造の「マンション」がありますよと。
「マンションだから音を防いでくれますよ。大家さんはいい人ですよ」
はい。その頃の私は鉄筋コンクリートと鉄骨の違いがわかっていませんでした。
鉄筋コンクリートの造りのいいマンションと同じようなもんだろうと。
今度は下見に行きました。
一人で、電車で。
そこでおかしいと思えよ・・・
物件の下見に、一人で行ってきて下さいと、地図を渡されたんです。
普通、自動車で案内してくれるものでしょう。
でも当時の私はある意味ピュアでしたのでそんなものかなと思い、一人で下見に行きました。
見た物件は、どうみても鉄筋コンクリートには見えません。
あたりまえです。鉄骨造ですから。
大家さんに聞いてみました。
「このアパ・・・いやマンションですけど、隣から音が聞こえたりしませんか?」
「ええ、新しい建物ですから静かなもんですよ。
向こうにもう一軒古い建物がありますけど、あっちは音が筒抜けですがね」
そうなんだ・・・
なんか腑に落ちない思いはあったのですが、私はまた律儀に新宿の不動産屋まで帰ったのでした。
一人で。電車で。
そこでお分かりの通り「この部屋いいですよ」攻撃にさらされます。
そして私は例によって「この部屋でいいかも」と思い始め、
「いい部屋なんだ」と自分に言い聞かせるようになります。
そうして結局、手付金を家賃の1か月分払ってしまいます。
あとになってわかったのですが、この手付金の金額もおかしいのです。
家賃の1か月分も払えというのは。
それを聞いた時点で「やっぱりやめます」と言う勇気のなかった自分が情けない。
でも部屋がよければそれでいいのですけどね。
さて・・・

